「東京シティ・フィルのドラゴンクエスト すぎやまこういち 交響組曲『ドラゴンクエスト』全シリーズ演奏会」の序章となる、「交響組曲「ドラゴンクエストⅠ」、交響組曲「ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々」を聴きに、初台のオペラシティへ行ってきました。
こちらは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と指揮者・井田勝大さんによる、ドラゴンクエストのオーケストラコンサートです。
私にとってドラクエは幼少期から慣れ親しんでいる、とってもなじみ深いゲーム。
でも実は音楽は昔からFF派なので、CDもちゃんと聴いたことがなく…オケを聴くのももちろん初。
しかもドラクエのオケはなんとなく骨太&王道なイメージがあり、正直そこまで興味もなく…
今年はまた定期的に生演奏を聴いて五感を活性化しよう、と思ったのと、今回のオケのチケットが意外と安かったことが「試しに行ってみよう」と思ったきっかけでした。
でも、行って良かった!すっごく良かった!
それまで、特定の楽曲(ドラクエ3のゾーマなど)を除いては、ドラクエの音楽って私にとって単なるゲームのBGMでしかなかったんです。任天堂DSでやったドラクエ9や11は音なしでやることに抵抗がなかったくらい。
でも、懐かしさやプレイ記憶があってこその感動かもしれないけれど、全体的に柔らかく上品な音の美しさが心地よく、「これはまた来たい!」と思えるひと時でした。
ドラクエのオーケストラを始めた理由として「子どものオーケストラ入門となれば」というすぎやまこういち先生のコメントを何かで見ましたが、過去にドラクエをやった大人のオケ入門にもおすすめです!
すぎやまこういち:交響組曲「ドラゴンクエストⅠ」演奏プログラム
【プログラム】
1.序曲
2.ラダトーム城
3.街の人々
4.広野を行く
5.戦闘
6.洞窟
7.竜王
8.フィナーレ
幼少期に聴いた音楽ってきちんと記憶に残っているものなんですね…。城や町、洞窟など、単にゲームのBGMでしかなかった音楽にまず心が震えたことにビックリ!
しかも、オープニングを除き、繊細な音の美しい演奏に良い意味で意表をつかれました。知っている音階なのに、それを奏でる音色が違うのですごく不思議な感覚です。
ドラクエ1は家族でやっていたのですが、オケで戦闘曲が始まったとき、絶対同じ場所に出現するドラゴン(ローラ姫の牢屋の前)とゴーレム(メルキドの前)に苦戦した思い出がよみがえってきました(笑)。
しかも今聴くと、1の戦闘曲ってかなり個性的(ゲームの時とは違い、かなりおしゃれになっていましたが)。
洞窟もなんとなくドラクエっぽくないかな?でも、洞窟が一番ゲームに近い演奏だった気がします。
1は、全体的に電子音っぽさが抜けて優美な感じ。エレガントな印象でした。
すぎやまこういち:交響組曲「ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々」演奏プログラム
【プログラム】
1.ドラゴンクエスト・マーチ
2.Love Song 探して
3.パストラール~カタストロフ
4.王城
5.街の賑わい
6.遙かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界
7.恐怖の地下洞~魔の塔
8.レクイエム
9.聖なるほこら
10.海原を行く
11.戦い~死を賭して
12.この道わが旅
ドラクエ2は犬姫様のラーの鏡エピソードが好きだったせいか、3人になってからのフィールド曲が当時とっても好きでした。今思うと、魔王を倒しに行くのに、スキップしてピクニックに行くようなテンションの曲ってすごいですが(笑)。
実際にこの曲はすごく良かったけど、メインを木琴とか鉄琴とかかわいい音の打楽器でやってくれたらもっと嬉しかったな。
あと、意識していなかったのですが、ドラクエ2の戦闘曲はけっこう好きだったみたいです。これも、後半のドラクエの戦闘曲と比べると個性的ですね。(この曲を聴くと、首狩り族とかバーサーカーを思い出します。あとオーク系。きっと何かトラウマがあるんだろうな。。)
洞窟と塔は、オケで聴くとカッコよさが増していました。当時、もっとおどろおどろどしいイメージがありましたが、奏でるものやアレンジが違うとBGMから立派な楽曲に。
復活の呪文を入力するときの曲もすごく懐かしかったです。意外と覚えていたのは、それだけ入力に時間がかかった…ってことなのでしょう。
逆に「パストラール~カタストロフ」は聴き覚えがありませんでした。エンディングもあまり記憶になく。
シドー戦の曲は、当時すごく好きで、あの曲が聴きたくてシドーを倒しに向かっていましたが、シドーを倒すよりもシドーにたどり着くまでの方が難しくて…聴いたときは感慨深いものがありました(が、思ったよりも迫力がなかった…)。
アンコールは「ドラゴンクエストⅢ〜そして伝説へ…」より2曲
【アンコール】
交響組曲「ドラゴンクエストⅢ」〜そして伝説へ…〜より
・おおぞらをとぶ
・ロトのテーマ
アンコールでドラクエ3のラーミアが聴けたのは予想外だったので嬉しかったです。ラーミアは好きだけどものすごく好きな人と比べるとそうでもない、という中途半端な愛着ですが、オケで聴くとものすごーく美しくて鳥肌が立ちました。
実はこの日一番感動したのが、サプライズ感も加わりラーミアの曲でした。
オケ以外にも、MCでゲームの小話が聞けたのもおもしろかったです。(私の20分の1はゲームでできているのだと改めて実感しました)。
全シリーズ行くか迷っていたけれど、これは全部行きたいなあ。
子どものころの記憶がよみがえる、それでいて音の美しさに感動できる素敵なオケでした。今回、どうかなーと思っていたので、直前にとることができた3階のA席だったのですが、音もきれいに聞こえたし、コスパがすごく良かったです。ドラクエファンの方はぜひ。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
素敵な時間を過ごせたことに感謝を込めて。
【DATA】
東京シティ・フィルのドラゴンクエスト
すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエスト」全シリーズ演奏会
交響組曲「ドラゴンクエストⅠ」
交響組曲「ドラゴンクエストⅡ」悪霊の神々
【日時】2019年4月28日(日)14:00開演
【会場】東京オペラシティ コンサートホール
【出演】指揮・お話:井田 勝大
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コンサートマスター:高木和弘
【公式サイト】https://www.cityphil.jp/concert/detail.php?id=78&