始まりはわからない、
きっかけが何だったのかも。
でも、必然のように、
いつしか月に魅せられていた。
月がきれいに撮れる魔法のカメラを購入して、
毎月満月には飽きもせず月を撮り、
カメラのレンズの向こうに見える月面の模様も
すっかり見慣れたものとなった。
月の綺麗な夜が好き。
特に満月は煌々として、
月光にエネルギーがあって、
じっと見つめていると境界線がにじみ、
青白く見えたりする月も好き。
できることなら満月のきれいな夜は、
寝そべって満月を夜通し見ていたい。
少しずつ動いていく月をずっと。
帰り道はいつも空を見上げている。
月を探している。
月の見える日はなぜか安心する。
見守られている、そんな感覚になる。
地平線の近くに浮かぶ、
絵画のような細い三日月も好き。
昼間の白い月も好き。
ふと見上げた視線の先に白い月がぼんやり見えると、
なぜか月から呼ばれた気がする。