ライフスタイルが変わってほとんど外出をしなくなったので、シャワーを浴びる時間も朝が多くなりました。
朝のシャワータイムはシャキッと目が覚めるし、血行が良くなるのか体が軽くなるような気がします。
でも、朝の入浴となると、逆に体が重く疲れるような感覚が残ることも…。
今回は、お湯の温度と影響について、教科書に書いてある一般的なことと、それをカスタマイズして自分に合ったものとするための考え方と方法をまとめてみました。
朝のシャワーに適切なお湯の温度
夜のシャワーや入浴は、スムーズな入眠につなげるために、副交感神経が優位になるぬるめの温度、38~40℃が良しとされています。
でも朝は別。
1日の活動に向け、眠っていた身体を起こすために、夜よりも熱い温度のお湯でシャワーを浴びることが推奨されています。具体的には42℃以上。熱めのお湯でシャワーを浴びると交感神経が刺激され、シャキッと目が覚め、身体も活動の準備を始めます。
ここまでが教科書に書かれている一般的なこと。ここからはカスタマイズです。
人は体温に差があります。ここではわかりやすく、低体温にカテゴライズされる35℃前後、理想の体温と言われる37℃の2つに分けて考えていきます。
低体温と理想体温の体温差は2℃です。両者が同じ42℃のシャワーを浴びた場合、シャワーに対する体感温度は低体温の方が2℃熱く感じます。実際には体感温度には個体差があるので2℃の差をどのように感じるかはわかりません。でも、急激な温度差はヒートショックとまではいかないまでも、身体には何かしらの負荷がかかるので、お湯の設定には体温とお湯の温度差も考慮する必要があります。
お湯の温度設定=体温+5〜7℃前後
これは仮の計算式です。低体温35℃の場合は42℃だと温度差があるので、まずは40℃くらいに。理想体温37℃の場合は44℃までのお湯の温度で、シャワーを浴びたときに身体が心地よいと思う感覚で決めると良いと思います。
低体温の方も、最終的にはシャワーを浴びた時の心地よさで温度設定をして問題ないと思いますが、お湯との温度差の分、身体には負荷がかかっていることをお忘れなく。温泉のように、お湯の温度に身体は少しずつ慣れていくものですが、最初に心地良さよりも熱さを強く感じた場合は、その温度でのシャワーはおすすめできません。
また、朝のシャワーはお湯の温度だけでなく、時間にも注意。熱めのお湯の場合は短時間ですませること。何かと慌ただしい朝のシャワーは急いで済ませることが多いとは思いますが、熱いお湯は身体への負荷が大きいので気をつけましょう。
お風呂に入ると疲れるのはなぜ?
熱めのお湯で長時間の入浴をすると、リラックスではなく疲労感や脱力感、倦怠感を覚えることがあります。なぜなのか。
「のぼせ」や「湯疲れ」などの言葉があるように、理由はいくつかありますが、そもそも熱いお湯での長時間の入浴は身体には様々な面でかなりの負荷がかかっています。
「のぼせ」とは、熱いお風呂に入ったり長時間の入浴で気分が悪くなること。ひどいと倒れてしまうこともあります。
「湯疲れ」ものぼせ同様、長時間の入浴で体力を消耗すること。入浴の仕方によっては、疲れをとるどころか体力を消耗してしまうのです。
のぼせや湯疲れは自宅というより温泉などで出やすい症状ですが、お風呂に入って疲れてしまうのと原理は同じです。
入浴、特に全身浴は、身体に合計約1トンの水圧がかかると言われています。水圧は心臓や肺など内臓を圧迫し、疲労感をもたらします。
また、お湯の温度にも注意です。42℃以上の熱いお湯での全身浴は、体温だけでなく血圧も上がり、心臓への負担となります。心拍などにも影響することで、結果的には自律神経にも何らかの負荷がかかり、体内での活性酸素発生の要因にも…。ある実験では、入浴後に疲労の目安となる血液中の疲労因子を測定したら、数値の上昇が確認できたそうです。
その他にも、熱いお湯が体温を奪って身体の機能低下につながるという見方や、入浴によって汗をかきエネルギーを消費するため疲れやすい、などといった見解もあります。
その時の体調にもよると思いますが、熱いお湯は朝、短時間のシャワーだから良いのであり、それ以外では色々と問題があります。
1日を気持ちよくスタートするためにも、自分の身体に合ったシャワー浴を見つけたいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
素敵な1日になりますように。