思えば昔から空が好きだった。
朝、東の裾野に見える、
夕方、西の彼方に見える、
ピンクと紫の空が好きだった。
あの色にはいくつになっても惹かれてしまう自分がいる。
多分一生、あの空の色は好きだと思う。
雲の浮かぶ青空が好きになったのは、もう少し最近。
飛行機の窓から眼下に広がる青雲を見たときだった。
雲があんなに美しいものだと思ったのは初めてだった。
雲の美しさには、光と澄んだ空の青さが必要不可欠。
その3つがそろって初めて、目を見張るような美しさがそこに現れる。
飛行機の窓際に座ると必ず外を見て写真を撮る。
目の前に広がる美しさはなかなかデータに閉じ込められないけれど、
それでも美しさのかけらはデジタルの中にもきらりと宿る。
今では天気の良い日は必ず空を仰ぐ。
空が美しいと、それだけで幸せ。